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フォトマスター検定1級に一発合格! そして合格までの道のり(過去17回の合格率を一覧にしました)【2020年1月更新】

【2020/1/9追記】2019年の試験が終わったので、記述を最新化しています。
【2018/12/20追記】2018年の試験が終わったので、記述を最新化しています。
 
Twitterではちょこちょこつぶやいていたのですが、フォトマスター検定2017年の1級に合格しました! パチパチ。落ちたら格好悪いのでブログでは黙っていたんですね。ホントは受験したときも記事にしたかったのですが、どう転ぶか分からなかったので。 

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合格証と認定カードと合格者バッジ
合格者バッジは例年希望者に有料で販売される物ですが、今回は15回記念で合格者全員プレゼントとなりました。得した気分。 

フォトマスター検定ってなんぞ?

公益財団法人 国際文化カレッジが運営する検定試験です。文部科学省の後援を受けています。カメラ・写真の知識が問われます。3~1級とEX(エキスパート)の階級が存在。この資格がないと就けない職業があるわけではありません。逆にプロカメラマンで持ってる人は少ないかも。
 
あくまでカメラ・写真の知識について客観的な評価が得られる検定です。英検みたいな。EX以外は3択マークシートのペーパーテストのみです。家電量販店のカメラ売り場でこの資格を持っている店員さんがいれば信用できると思います。

検定試験の開催時期は? 

試験は年に1回11月下旬に開催です。募集開始は6月、願書しめ切りは9月下旬となっています。2018年は11月18日に試験がありました。2019年は11月17日でした。2020年は11月15日の予定です。

検定試験の開催場所は? 

試験会場は各都道府県に1ヶ所以上用意されるようです。大阪市在住の管理人はうつぼ公園に隣接している大阪科学技術センターで受験しました。

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8Fにセミナースペースがあるなんて知らなかった

検定を受けるためにかかる費用は?

検定料は以下の通りです。まあこんなもんじゃないでしょうか。 
3級  4,000円
2級  5,200円
準1級 6,300円
1級  7,100円

どこで知ってなんで受けようと思ったの?

この検定を知ったのはデイリーポータルZの以下のバカ記事でした。 

portal.nifty.com

記事の冒頭に
フォトマスター検定1級を取得しており、企業の写真講座等で指導することができるという本物だ。
という文章があり、そんな検定があるのかーと思ったのが最初。直前に会社の後輩に頼まれて写真講師の真似事をしたこともあり、これ取ったら箔が付くんじゃないかと思いました。

趣味で学んだ知識を試せます 

それに学生時代のように渋々受ける試験ではなく、趣味でやっていることの腕試しで受ける試験って何かワクワクしませんか? 好きなことなら勉強も苦にならないし。自分から好き好んでテストを受けるなんて子供の頃は想像してなかったなぁ。 

1級って何かすごいの? 

3級が基礎、2級が一般~中級、準1級が上級者、1級なら人に教えられるレベル。という感じです。なので本ブログに書いてある解説記事はある程度信用できるって事です! でも間違いがあったらそっと教えてください……。
 
EXはコンテスト受賞歴や作品提出が必要なので、ハイアマチュア・プロレベルですね。
 
ネットを検索しまくって第1回から2019年の第17回まで、各階級の合格率をまとめました。3級、2級と準1級、1級の間には深い溝があります。

フォトマスター検定第1~17回の合格率一覧表

回数 実施年度 和暦 1級合格率 準1級合格率 2級合格率 3級合格率
第1回 2004年 平成16年 57.20% 85.90% 83.10% 95.20%
第2回 2005年6月 平成17年 43.80% 46.20% 67.50% 75.40%
第3回 2005年11月 平成17年 35.40% 42.20% 58.90% 86.30%
第4回 2006年 平成18年 32.20% 56.00% 93.00% 93.80%
第5回 2007年 平成19年 20.69% 44.96% 87.20% 88.03%
第6回 2008年 平成20年 38.50% 45.20% 76.00% 83.90%
第7回 2009年 平成21年 53.80% 58.80% 79.30% 84.50%
第8回 2010年 平成22年 21.67% 29.48% 78.41% 85.48%
第9回 2011年 平成23年 22.13% 35.24% 78.78% 88.84%
第10回 2012年 平成24年 45.02% 53.76% 81.52% 88.97%
第11回 2013年 平成25年 33.66% 48.07% 82.31% 90.62%
第12回 2014年 平成26年 32.50% 38.82% 79.20% 91.11%
第13回 2015年 平成27年 44.54% 54.10% 80.51% 90.57%
第14回 2016年 平成28年 22.08% 24.70% 70.38% 86.31%
第15回 2017年 平成29年 26.09% 33.33% 73.41% 90.60%
第16回 2018年 平成30年 28.59% 40.69% 74.66% 86.26%
第17回 2019年 令和元年 50.10% 49.12% 72.68% 83.41%
※2018/12/20・2018年の結果を追記しました
※2020/1/9・2019年の結果を追記しました
 
これを見ると年代によって波があります。運営元が考える理想の合格率はデジカメWatchの記事によると「1級が35%前後、準1級が50%前後、2級が75%前後、3級が85%前後」とのことです。2008年や2013年が理想に近いか?
 
しかし2019年の1級の合格率は高すぎですね。準1級より高いっておかしない? この年に受けた人はラッキーでしたね。反動で2020年は厳しくなったりして……。

フォトマスター検定1級合格率の推移グラフ 

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Excelは便利

1級の合格率を折れ線グラフにしました。1~17回の平均は35.76%。2017年は26%なので平均よりは難しかった年と言えます。 

(2017年は)4人に1人しか受からない

謙遜してると誰も褒めてくれないので自分で言いますが「受験料7,100円を無駄にするリスクが取れる程度の自信を持つカメラマニア」が4人受験して3人落ちるレベルの試験ですからね? そんなに簡単じゃないのよ?

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実は日和って準1級も受験している
1級は写真歴20~30年レベルが想定されており、マニュアル操作できるカメラを使ったこともない状態から試験勉強のみで合格するのは難しいと思います。試験勉強だけで受かって得する試験でもありません。自分でカメラを使って、実践して分からなくて調べて覚えた知識が必要だと思います。そういう知識の方が身につきますしね。 

どんな問題が出るのよ?

偉そうに書いておりますが、じゃあ1級ってどんな難易度なのよ? ネットでいくつか古い過去問が出てきます。例えば 
「一部のカメラとストロボに搭載されているFP発光機能では、ストロボ発光管が(ア)するので、(イ)。」
①ア:連続的に点灯、イ:大光量が得られやすい
②ア:間欠的に連続発光、イ:大光量が得られやすい
③ア:間欠的に連続発光、イ:大光量は得られにくい 
回答は以下のページでご確認ください。日中シンクロなどでFP発光を使ってたら実感として分かりますね。
 
 

第15回の1級問題はこんな感じ

過去問題集が売っているので新しい試験の問題は無料で公開して欲しくない雰囲気を感じます。問題用紙は持って帰らせてくれるんですけどね。なので第15回1級問題のジャンルをざっくり言うと……。 
  • 防水防塵性能の表記
  • 撮像素子のサイズ
  • フォーカシングスクリーンの知識
  • 露出計の知識
  • ローリングシャッター歪みの出方
  • ストロボ2灯時の合成ガイドナンバー計算
  • EV値に対応した絞り、シャッタースピードの計算
  • バックフォーカスとフランジバックの違い
  • リチウムイオン電池と三脚の飛行機持ち込みについて
  • 撮像素子の構造
  • トーンカーブを見てその効果を答える
  • カラーネガフィルムの明退色と暗退色
  • カラーリバーサルフィルムの構造
全部じゃないけどこんな感じです。「あー、こういう感じの問題が出て答えはこうだな」とピンと来る人は合格狙えるかも。カメラの知識がほとんど無い人が見たら問題文すら理解できないぐらいには難しいです。

プロカメラマンに問題を見せてみたら……

さっきは試験勉強だけではダメと言いましたが、やっぱり試験対策なしで合格はちょっと厳しい。仕事で付き合いのあるプロカメラマンに問題見せましたが「分からない問題もある」と言っていました(多灯ライティングは経験値でやるので、合成ガイドナンバーって言われてもなぁ~みたいな反応)。

1問あたり1分間しかない 

試験時間は全級共通80分で1級は問題が80問あります。1問1分ペース。暗記問題的な物は数秒で答えられますが、計算が必要な問題があるのでそこで時間を使います。割り算の筆算のやり方を忘れかけており焦りました。一定時間を過ぎると途中退出も可能ですが、80分使って見直しをちゃんとやった方が良いでしょう。 

フォトマスター検定試験の勉強方法について

ここまで来てじゃあ1級試験受けてやろうじゃないかと思えた方に管理人の勉強方法をご紹介しておきます。普段からレンズ交換式カメラを使っていて、ストロボもたまに使うよという経験をベースに想定しています。それ未満の方は2,3級から狙った方が無難です。

過去問題を手に入れよう 

まず過去問を入手します。管理人は以下の本を2年分を買いました。過去問以外の解説ページはほとんど読んでいません。かなり長いので。それでもカメラの歴史あたりは勉強になりました。
検定事務局が出している過去問題集だと1冊で2年分掲載されています。通常の書店で売っていないので手続きが面倒で買ってませんが……。
 

初めて見たときは50点しか取れなかった

過去問買って初めて問題を解いた時の正解率は1級50%ほど、準1級70%、2~3級は90%以上というところでした。そのままでは1級合格は無理なのでひたすら過去問題を繰り返し解きます。平成28年版と29年版を交互に解きます。間違えた問題は解説を読んで理解します。ネットでも調べて理解します。答えを丸暗記しては意味が無いので。
 
で、時間を空けてまた解きます。結構忘れてます。最終的に問題文と答えを覚えるまで解きます。何度やっても100点取れるところまでやります。

この勉強法で80点以上取れました 

ストイックに取り組んだかのように書きましたが、結局モチベーションの維持ができずに実際にやったのは10周ぐらいです。それで本番の結果は正解率83%でした。本番では当然初見の問題が出るので100点満点は難しいですね。新規の問題はカメラ業界のトレンドに沿った物が出やすいと思いました。今回は1問目から防水・防塵性能の問題でしたし。
 
でも70%正解で合格なので受かるだけなら過去問繰り返しで大丈夫なはずです。

検定試験の意義について

フォトマスター検定は持ってても自慢するしか使い道がない、といえばその通りです。でも自分の知識が果たしてどのレベルにあるのか確認したり、人に伝えたりするときに客観的な指標にはなります。EXを除いて写真の上手さを保証してはくれませんが、合格するために得た知識は写真の腕を上げるために必要な知識です。

「下手な鉄砲」で写真を撮らないために 

知識無しでたくさんシャッター切って奇跡の1枚を偶然撮るのではなく、知識に基づいて写真を撮る方が平均点は上がるはず。特にスタジオ撮影だと偶然の要素はほぼ無いので、知識は大事になってくるわけです。

過去問題だけでも見てみませんか 

その確認のために受験すると考えると意義は大きいのではと。独学だと知ったかぶりで間違って覚えてることも多いですからね。知識に自信がある人も何級なら合格できそうか過去問を見てみるだけでも良いと思います。
 
もっと基礎から学びたい方へ。いろんなところでオススメされている解説書の新版が出たようです↓

【追記】2018年の申込が始まっています

6月14日から2018年度の受付が始まっています。9月25日しめ切りなので受けたい人はそれまでに申し込みましょう。

www.pm-kentei.com

 

【追記】2019年の日程が出ています

2019年11月17日(日)に試験が実施されるようです。狙っている人は忘れずに申し込みましょう!

【追記】2020年の日程が出ています

2020年11月15日(日)に試験が実施されます。申込期間は8/1~9/18です。