デジカメ買い物思考

デジタル一眼レフカメラニコンD750にハマった男がいかにして買い物をしていくかを記録します

Nikon Z6は細かすぎて伝わりづらいけどホントにいいカメラだってこと全人類に伝えたい【Nikon Z6レビュー】

Nikon Z6買いました

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はい。Z6買っちゃいました。FTZ、Z 24-70mm f/4 Sのセットです。これまで買おうかな~どうしようかな~。と発売以来1年以上も引っ張ってきましたが、ついに年貢を納めました。納税の義務。
 
このブログを始めるきっかけとなった一眼レフD750はあまり使ってないレンズとともにタイミングを見て売ってしまう予定です。ローンも終わってるしね。D750は20回ローンで買いましたが、Z6はクレジットカード一括払いです。購入資金を取ってあったので。
 
なので買うのは時間の問題だったんですよ。でも買うまでは悩みに悩んでました。ソニーのα7IIIに行く可能性もありました。D750の後継機D780のスペックもよく確認しました。で、結局Z6でええやんとなったんですよね。そしてその選択は今のところ正解だったと思っています。その理由をこの記事では書いていきたいのです。

Z6はめちゃくちゃいいカメラである。でも良さが全然伝わってない

昨年中に買った方からしたら「何を今更」って話で申し訳ありません。キャッシュバックが始まってから売上ランキングで1位も獲ってたし、既に買って使ってる人にはZ6がいいカメラってのは自明です。でもやっぱり言いたいのです。Z6は超いいカメラだって。それがまだまだ全然伝わってないぞって。
 
「いいカメラだと思うなら勝手に思っとけば、押しつけないで」って思うかも知れません。でもちょっとは押しつけたいんです。だってメーカーが儲からないマウントは廃れてしまうじゃないですか。管理人がこれまで買ったことあるレンズ交換式カメラって「ミノルタ/ソニーAマウント」「ニコン1」ですよ! 廃れとるやないか!
 
だから、ある程度売上ボリュームを維持してもらわないと既存ユーザーも困るって身に染みてるんです。だからがんばってオススメしていきたい!

Z6ボディの良さ

ニコンはね、ホントにいいカメラを作ったと思います。発売前後にカタログスペック面で叩かれたので悪いイメージを引きずっている人も多いんじゃないかなぁ。もったいない。
 
特にファインダー(EVF)は当代随一ではないでしょうか。「ミラーレスはファインダーが良くないからね~」みたいな人に見てもらいたい。光学ファインダーから買い替えても違和感ほとんどありません。むしろ表示される情報が充実していてありがたい。
 
また中身も確実に進化してる。これニコンカレッジ(写真講座)でZ6を借りたときにハッキリ認識したのですが、暗部の処理が確実にD750より進化しています。D750も高感度に強いカメラだと思ってたのですが、シャドー部分のノイジーさがZ6はほとんどないんですよ。とにかくクリア。
 
センサー性能の向上と画像処理エンジンであるEXPEEDが4から6にバージョンアップしたのが効いてると思われます。同じセンサーサイズと画素数なのに確実に進化していると思いました。

外装デザインについて

外見的な面で行くと実はカッコいいとは思ってなくて。本体部分の薄さの割に軍艦部が大きくてアンバランスな気がしています。まあカメラの外見に格好良さは求めないので気にしていません。そこ行くと一眼レフは収まりよかったですね。全体的にデカいけど。

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ただ先代のD750でも思ったのですが、グリップの握り心地がいいんですよね。ガバッと握ってる感が良い。ただ深さは言うことないんですが、高さ的には小指がギリギリオーバーしてしまう。ミラーレスだからね。小さく軽くなったからね。手の大きさにも寄るところなので仕方ない。
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そこでL字プレート付けちゃった。三脚に縦位置で載せる予定は当面ないので側面のパーツは外しています。 

普通に黒を買えばいいのに赤を買ってしまった。かなりふざけてますが、他の人のカメラと取り違えることがなくなりそうでいいかも。このプレートのおかげで小指も引っかかるようになりました。安いのになかなかの一体感です。バッテリーもそのまま交換できます。

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【コラム】ミラーレスvs一眼レフ

ミラーレスvs一眼レフという観点で行くとコレもう確実にミラーレスの時代が来ます。一眼レフは徐々に消えていくでしょう。別に一眼レフがカメラの元祖じゃないし最終形でもありませんからね。
 
まずミラーレスは露出がファインダーで見られる。このせいでMモードが劇的に使いやすくなります。カメラに慣れてくると自分が意図した明るさにするためMモードを使う事になります。シャッター優先でも絞り優先でもオートにすると例え露出補正しようが勝手に露出が変わる可能性があるので、それがウザくなる日がやがて訪れます。だからMモード。
 
一眼レフだと撮ってみるまで明るさが分からない訳です。上級者は経験でカバーするんですが。ミラーレスだとファインダーで見たままの明るさで撮れるので経験値不要です。
 
また、フルサイズのカメラで顕著ですが一眼レフは仕組み上AFエリアを画面全体に設定できません。でも今どきのミラーレスなら画面の大部分をカバーできるAFエリアが当たり前。意図通りの構図で意図通りのポイントにピントを合わせられる訳です。
 
ちなみにフォーカスロックを使ってピントを合わせてからカメラを振って構図を決めて撮るやり方。特にモデル撮影ではやらない方がいいです。厳密にはピント位置がずれるし、テンポが悪いので。管理人も昔はやってましたけどね。
 
とまあこんな感じでミラーレスの方が「自分の意図を写真に反映する」事がやりやすくなっているのです。それって写真撮影本来の目的に沿ってますよね。
 
意図した写真が撮れているか、現像するまで分からなかったフィルム時代。シャッターを切るまで分からなかったデジタル一眼レフ時代。シャッターを切る前に分かるようなったミラーレス時代。と時代は進化していると思います。
 
「現像するまで分からないのが楽しいんだ」「経験を積んだら見た目でだいたい露出は分かるようになる」という向き合い方もアリですけどね。過程を楽しむのもまたよし。でもいい結果(写真)が出せればやっぱり嬉しいんですよね。
 
もちろんまだ一眼レフの方が良い写真が撮れるシチュエーションはあります。素早く動く被写体がその代表でしょうか。スポーツや野鳥など。そういう写真が撮りたいときは一眼レフを使えば良いと思います。で、管理人は自分が撮りたいシチュエーションを考えたときに、もうミラーレスがいいだろうと判断したわけです。

レンズ&マウントの良さ

当面はマウントアダプタFTZを使ってFマウントのレンズを使おうと思っている管理人。しかしいざZマウントレンズを手に入れてみて確信しました。
 
レンズの性能が良すぎる。
 
小三元に当たるZ 24-70mm f/4 Sの写りがゴリゴリに良すぎる。写真が上手くなったんじゃないかと勘違いしてしまうレベルで綺麗に撮れます。ゴリゴリです。

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テスト的に奈良公園で撮影してきた時の写真です。ちょっといい感じに光が当たっている鹿がいたのでパシャッと撮ると毛並みが触れるんじゃないかってぐらいに解像してる……後ろの枯れ木のボケが全然うるさくない。空きれい……(放心)。
 
「利便性より画質を追い求めたい」とズームレンズは使わないと心に決めたのに、その決心が揺らぐほどにレンズの性能が良いです。まだ持ってないけどZマウントの単焦点はもっといいんだろうなぁ。
 
現役ではトップクラスに設計が古いFマウントで名レンズを生み出してきたニコンが、Fマウントという枷を外したらこんなにすごいのか。Zマウントのレンズからはそんな印象を受けます。エントリーモデルZ50のキットレンズですらかなり評判がいいのです。
 
マウント径とフランジバックが変わったせいで余裕のある設計ができてるんだろうなぁ。重い道着を脱ぎ捨てたドラゴンボールの悟空やベジータのようにオーラがあふれ出してますわ。
 
ただ、愛用のFマウントレンズ58mmF1.4と105mmF1.4については単純なきれいさよりも撮れる写真の雰囲気が気に入っているので、Zマウントでそういうコンセプトのレンズが出るまでは使い続ける所存です。

ソニーαにしなかった理由

管理人は元々ソニーユーザーです。もっと言うと初めてのデジタル一眼レフはミノルタαSweet DIGITALでした。その後ソニーのα55、NEX-C3などずっとソニーのレンズ交換式カメラを使っていたのです。どちらかというとニコンD750を買ったことが浮気に当たります。
 
なので今回のカメラ購入はα7IIIにするのがある意味正当なのです。今一番売れているフルサイズミラーレスですし、性能は申し分ありません。ソニーユーザーに返り咲く動機としては十分。なのに何故ミラーレスでは出遅れているニコンのZ6を買ったのか。

手持ちのFマウントレンズが不自由なく使える

これはまあ見出し通りです。レンズ交換式カメラはレンズが主役で本体はオマケ。ならばFTZでお気に入りのレンズがフル活用できるZ6に軍配が上がります。ソニーのFEマウントにFマウントレンズが付けられるアダプタもありますが、評判はいまいち。キヤノンのレンズが使えるアダプタは結構ちゃんと動くようなんですけどね~。
 
そうそう。レンズではありませんがGodoxのストロボやトランスミッターもニコン対応品を持ってます。これも問題なく使えました。本体をソニーにしたらこれも買い直しですからね。マニュアルオンリーなら使えないこともないですが。

瞳AFの性能がα7IIIに追いつく設定がある?

これは眉唾と思って聞いてください。価格.comの口コミで「設定次第でZ6の瞳AFのレスポンスが上がる」という情報を見つけました。詳しくはリンク先参照ですが、「a3 AFロックオン: 1(敏感)/g4 AF速度: +5(高速)/g5 AF追従感度: 1(敏感)」と設定すると瞳AFのレスポンスが良くなるそうです。
 
管理人も実際にこの設定にして運用してみます。テレビに映る人物に瞳AFしてみたところ、確かに反応は良くなります。ただAFポイントが暴れやすくもなるので、実用するには設定を煮詰めた方がいいかも知れません。
 
今後のポートレート撮影で検証してみます。ただ、この情報が購入の引き金になったのは確かです。
 
【2020/1/22追記】ポートレート撮影で使ってみました。ほぼ違和感もなく、「あー、どこにピント合わせてるんだ」という思いもすることもなく、すこぶる快適に瞳AFが決まりました。唯一階段下からアオリで横顔を撮ろうとしたとき、肩にAFが持って行かれたぐらい。

FEマウントレンズがZマウントで使えるアダプタの存在

Zマウントの弱点の一つにサードパーティーレンズが少ない事が挙げられます。翻ってFEマウントはミラーレスマウントの旗手的存在。となるとαの方が魅力的です。ただ今のところ何となくソニー製レンズには惹かれていません。ツァイス印のはちょっと気になるけど。
 
でもシグマとタムロンが面白いレンズをバンバン出してます。これがうらやましい。両社ともミラーレス向け設計のレンズはFEマウントが主軸です。売れてるんだから当たり前です。Zマウントでも出してくれたら言うことないんですが……。
 
でもZ6/7ユーザーにはTZE-01というマウントアダプタがあるのです。これはFEマウントのレンズをZマウントに装着でき、AFも効くという代物。もちろん上手く動かないレンズもあるのでダメな物はダメですが、こういうソリューションがあるのはZ6を選ぶポイントになりました。

ニコンのものづくりに信頼感があった

D750を3年以上使ってきてニコン製品への信頼度はかなり高まっていました。特にAFの速さ・正確さはそれまでのカメラとは比べものにならなかった。その他の機能にしても使えば使うほどよく考えられてるなぁと思うところが多かったのです。
 
α55は過渡期のエントリークラス、D750は円熟期のミドルクラスなのでフェアな比較じゃないですけどね。それでもニコン製品の安心感は強烈に印象付きました。
 
ニコンカレッジの講座でZ6/7をしつこく(笑)貸し出されて、ミラーレスでもニコンのものづくりがしっかり反映されている事がよく分かりました。まあ、まんまと乗せられたわけです。

お金の話・ニコンのキャッシュバックと政府のキャッシュレス還元

これから買う人にはあんまり役に立たないかも知れませんが、1/14までやっていたキャッシュバックキャンペーンが後押しになったのは事実。
 
元々2万円キャッシュバックのボディ+FTZセットを買うつもりでした。しかし4万円キャッシュバックのボディ+FTZ+Z 24-70mm f/4 Sセットとの差額を考えると3万円程度でした。単体で買うと10万円を超えるレンズなのでせっかくなのでレンズセット買っちまうか~ってなりますね。
 
世の中上手くできててZ 24-70mm f/4 Sをすぐに売ってもちょうど差額分の3万円にしかならないんですけど。
 
また6月までやっているキャッシュレス還元。対象店舗が限られますが、20~30万円の買い物なので5%でもデカいです。これを考慮して一番安い店を探しました。もろもろ考慮して実質負担額は216,500円ほどに。ま、買ったZ6には満足しているので気持ち的には実質無料です。

使って分かる。使わないと分からないZ6の魅力

ここまで長々書いてきましたが、Z6は「使ってみて初めて分かる」良さが沢山あるんですよね。なかなか広告やネットの情報では伝わらないです。ニコンも伝えるのが下手ですしね……。
 
例えば非常なこだわりを持って作られたファインダーは撮影時のフィーリングの良さにつながっています。でも広告として「ファインダがきれい」と言っても「?」ってなるよなぁ。ニコンのサイトには「目が疲れにくい」って書いてある。何じゃそりゃ(笑)
 
電池もね、かなり持つんですよ。予備バッテリーは用意した方が安心ですが、思ってるよりは全然持つ。でもカタログスペックは310枚なのよね。CIPA規格に従って計測してるのは分かってるんですが。字面から受ける印象と使ってみての印象は乖離してます。
 
【2020/1/22追記】ポートレートを1時間に650枚ほど撮って、メモリ1つ分減っただけでした。これスペックの値と違いすぎてカタログが参考にならないレベルよなぁ。
 
発売時にメモリスロットがXQD1つだって事でかなり叩かれました。そりゃ2スロットなりSDが使えたらさらにいいのは確かなんですが、撮れる写真のきれいさとは無関係なんですよね。ただXQDやCFexpressの値段が高いのは確かにツライです……。
 
Zマウントレンズにしても外装が地味なんだよな~。写りには関係ないけど、華がないのよね。でもめちゃくちゃ写りはいいんですよ。

Z6のここを何とかして欲しい

ここまでZ6をべた褒めしてきましたが不満がない訳ではない。改善して欲しいところも書いておきます。瞳AFの呼び出しはファームウェアで対応できるはずなので、ニコンさん何とかして!

瞳AF機能をボタン1つで呼び出せるようにして欲しい

オートエリアAFでしか瞳AFできないのは困ります。普段はオートエリアAF使いたくないのよ。意図しないところにフォーカスポイントが動くので。シングルポイントAF中に「AF-ON」ボタンを押したら瞳AFに切り替わる設定を追加してください。もちろんAF-Cモード対応で。
 
今のところ次善の策としてFn2ボタンを押しながら前ダイヤルでAFモードを切り替えてますが、ちょっと指がつりそう。
 
【2020/1/22追記】カスタムメニューf5「コマンドダイヤルの設定」→「メインとサブの入れ換え」→「AF設定」→「する」と設定すればFn2(薬指)+メインダイヤル(親指)でAFエリアモードの変更ができるようになります。これで指がつりそうになるのは回避できます。

ホントはシャッターボタン付きのバッテリーグリップが欲しかった

これはハードウェアの問題なので諦めますけど、縦位置シャッター欲しかったなぁ。

FTZを付けると底部がでこぼこになる

FTZの底面がカメラの底面とツライチにならないんですよね。このせいでアルカスイス互換のプレートが付いたり付かなかったりします。何とかならなかったんですかね。まあL字プレート付けてしのぎますが……。

Zマウントの仕様をサードパーティーに公開して欲しい

サードパーティーレンズも含めてZマウントを盛り上げるべきでしょう。仕様を公開しているFEマウントが隆盛してるのに、追いかける立場のZマウントが何故非公開……。

ある程度売れないとNikonが死んじゃうので皆買ってね

とまあ思いの丈を書かせていただきましたが、Z6買っちゃったからには活用していきたいです。そしてもっと売れて欲しい。そしたらレンズも増えるだろうし、アクセサリーも充実するはず。Zマウントが滅びないよう祈っております。