カメラが苦手なシチュエーション「室内スポーツ」
人工照明のため明るさが足りない。でもスポーツだからシャッタースピードを速くしないとぶれてしまう。室内スポーツはカメラにとって悪い条件が揃っています。代表的なのがバスケットボールやバレーボールですね。
明るいレンズを使ったり、高感度に強い大型センサーのカメラを使って、後はひたすら連写で決定的瞬間を狙います。入門機一眼レフぐらいではなかなか難しい。でも今ならD750がある! スポーツなんてまともに撮影したことありませんが、カメラ頼みでどこまでやれるのか?
ということで室内スポーツを撮影してきました。どんなスポーツかって? 「サイクルサッカー」ジャパンカップ2016です! ……って何?
知られざる(?)究極競技サイクルサッカー
耳慣れない方も多いかも知れません。サイクルサッカーは自転車でサッカーをするスポーツです……え? よく分からない? ではまず競技連盟の説明をどうぞ。
説明を読んでいただければ頭では理解できると思いますが、やっぱりピンと来ないと思います。このスポーツの迫力は映像を見ないと分かりません。YouTubeに紹介動画がありました。
実際に見るとまずスタンディングスティル(自転車に乗ったままその場に静止すること)が当たり前なのにビックリします。ホントに自転車が体の一部のようです。ホイールでボールを弾いてシュートするのですが、その威力は怖いぐらいです。
ドイツのU-19代表と戦うジャパンカップ
そのサイクルサッカーの一大イベントが9/17,18に大阪で行われます! うーん。誰も知らない気がしてきた。ドイツからU-19の代表を招いて戦います。ドイツでは日本よりサイクルサッカーが盛んです。といっても競技人口2,500人ぐらいらしいです。結局世界的にもマイナー競技ですねぇ。見てたらかなり面白いんですが。
フリッカーに悩まされる
観客席の最前列に陣取り(余裕で空いてる)D750を取り出し、撮影開始。即座に壁にぶち当たります。写真の明るさが一定しないのです。以下のような感じです。
これについては想定内でした。フリッカー現象です。照明が目に見えない速さで点滅しており、シャッタースピードを上げるとそれが写ってしまうんです。D750にはフリッカー低減というメニューが用意されていますが、これはライブビュー時や動画撮影時のためのモノみたいですね。D5やD500は静止画のフリッカー低減に対応してるんだけどな~。
室内スポーツ向けにカメラの設定を変更
カメラの設定としてはまずシャッタースピード優先モード、高速連写モード(秒間6.5枚)に切替。シャッタースピードは当初1/500秒にしていましたが、ぶれなさすぎて逆に迫力が無いので1/250秒程度に落ち着きました。ISOはカメラ任せ。
レンズは望遠がいるかと思ったのですが最前列に座れたので24-120mmF4で十分でした。タムロンのA005(70-300mm)も持って行ってたんですけどね。
画像の記録方式ですがRAW+JPEGだと連写がすぐ止まってしまうので、泣く泣くJPEGオンリーに。こういう難しいシチュエーションこそRAWで撮りたいんですがね。
オートフォーカスはAF-Cの3Dトラッキングに。操作方法は親指AFにしてあります。これでどこまで追いかけられるか……!?
連写が足りない/AFは大丈夫
まず感じたのが連写スピードの遅さ。普段は秒間6.5枚もあれば十分と思っていましたが、さすがにスポーツだと厳しい。シュートの動作を撮影しても、ボールを蹴った瞬間がちょうど抜けてたりします。2倍速かったら撮れてたのに。それ言い出すとD5買うしかなくなるんですが。
AFはかなり頼りになりました。AFエリアの狭さから、選手が画面の端に行ってしまうと背景にピントが合ったりしましたが、ほんの一部。だいたいピントの合っている写真が撮れました。AFが弱いカメラだったら全滅してるかも。
本気で室内競技を撮るならD5。でもD750ならかなりイケル!
結果としてはD750の性能があれば写真としてまともなモノは撮れました。一瞬のプレイを上手く撮影するとか動きの中で構図をバッチリ決めるとか、人間の性能に左右される部分は別としてですよ。
でも今までべた褒めしてきたD750でも限界があることを知れました。でも今まで撮れなかった写真が撮れるようになったことが嬉しいですね。これ以上を望むならD5のような最上位機種しかない。さすがに買えませんけどね……。